小飼弾の 「仕組み」進化論
小飼弾氏著の「仕組み」進化論を読了。
ここ数年「仕組み」という言葉がはやっています。仕組みに関してさまざまな本が出版されています。それらの本では、
「仕組み」をつくって、その「仕組み」に働いてもらおう。そしてラクして豊かに生きよう
ということが書かれています。
具体例をあげると不動産を運用することは仕組みです。不動産の管理や掃除も人に頼む、つまり仕組みに人を組み込んでしまえば、自分は何もしなくてもお金だけが入っています。
アルバイトなども誰かが作った仕組みに組み込まれた人たちです。マクドナルドの社長は自分でハンバーガーを焼くことなく、マニュアルにしたがってアルバイトが働いてくれれば、お金が入ってきます。
こんな感じで仕組みを理解して、それを構築できるようになると、人生をラクして豊かに生きることができるようになります。
貧乏人は安いお金で自分の人生(時間)を切り売りする。お金持ちは高いお金で自分の人生(時間)を買う。
という言葉があります。アルバイトなどで安いお金で働くのは、お金持ちが作った仕組みの中に組み込まれているのです。お金持ちが不動産を高いお金で買うのは、不動産がお金を生み出し働く必要がなくなることがわかっているからです。
そう、仕組みを作らないと一生、自分の人生を切り売りして生きていくしかありません。
この本は、仕組みをとても俯瞰的に説明しています。つまり、
「仕組み」というものを抽象化して、普遍的にしているのです。
これはプログラマーである小飼弾氏だから書けた本だと思います。
なぜなら私たちプログラマー(正確にはソフトウエアアーキテクト)は、日々こういう作業をやっているのです。私たちはこれをモデリングといっています。
すこし難しくなりますが、モデリングは現実社会の「起こっていること」から、重要な共通部分だけを取り出して、そのほかは全て捨ててしまうことで、純粋に「仕組み」を取り出すことができるアプローチなのです。
冒頭にも書きましたが「仕組み」は豊かに生きるためには必須の人生のテクニックです。この本はそのテクニックを学ぶのにとても役立つと思います。