スティーブ・ジョブスについて自分が思うこと

私も1人のコンピュータ・エンジニアとしてApple代表取締役会長のスティーブ・ジョブスの死去に関しては触れなければならない。



iPhoneが一般に広く普及した今、Appleという会社そのものを説明する必要はなくなったけど、20年〜25年ほど前にマッキントッシュというコンピュータが生まれ、Windowsがそれをマネして世界のコンピュータが変わったことを忘れてはならない。

その時代、コンピュータエンジニアにとって(当時の私は単なるコンピュータ好きの学生だったが)、マッキントッシュはあこがれのコンピュータであり、高嶺の花でした。

  • ディスプレイ一体型の美しいデザイン
  • ディスプレイに表示される美しい文字フォント
  • マウスでパソコンを操作する(今では当たり前ですが)

などすべてが新しく、そしてアーキテクチャも当時最も美しい命令体系を持ったモトローラの680x0を採用し、中から見ても外から見ても当時完璧なコンピュータだったことを今も覚えています。


マッキントッシュの唯一の欠点は価格でした。そしてジョブスはiPhoneや今のMacのハードウエアの生産は、台湾や中国メーカーにアウトソースし、ハードウエアのデザインとソフトウエアの開発にフォーカスすることで、今ではiPhoneiPadMacを通じて素晴らしいコンピュータ体験が、ライバル機であるAndroidWindows PCと同じか安い価格で手に入れることができるようになっています。


1人のコンピュータ・エンジニアとしてスティーブ・ジョブスはあこがれの対象であり、同時に彼の能力に嫉妬さえ覚えます。


もちろん美しい液晶やタッチパネル、小さくて高性能なCPUなどはAppleが開発したモノではないけど、それらを組み合わせて世界に新しい価値を創造したApple社とその会社をリードしたスティーブ・ジョブスには心から尊敬することができます。

今週、コンピュータの未来を創造できる世界で最も大きな人物を失いました。1人のコンピュータエンジニアとして哀悼の意とこれまでの発明に対する感謝の意を表します。


2005年のスタンフォード大学卒業式でのスティーブ・ジョブスのスピーチから私の好きなフレーズを引用します。

Your time is limited, so don't waste it living someone else's life.

人生は短い、だから他人の人生を生きるような無駄なことはするな。


彼はそのスピーチの中で、彼の仕事観を語っています。好きなものを見つけて、それに打ち込めることは幸せだと。他人の意見を聞くのではなく、自分の心の中の声を聞けと言っています。

自分も改めて彼のスピーチを聞き直し、これからの人生を考えてみたいと思います。