節約の意味や理由をまったく間違えていました。平林 亮子氏「お金が貯まる5つの習慣」読了。
お金が貯まる5つの習慣
平林氏は、お金持ちは特別な人ではなく普通の人で、私たちと何も変わらないといいます。ただお金持ちはお金持ちになる習慣ができているのです。
語れている習慣は、
- 節約
- 投資
- 教育
- 計算
- 感謝
の5つです。すべての定義が目から鱗でしたのでご紹介します。
節約の方程式
「節約」というと、お金のない人が少しずつ頑張るもの、というイメージがあるかもしれませんが、そうではありません。節約はお金持ちへの第一歩でもあり、お金持ちであり続ける前提でもあるのです。
節約は習慣です。そして、
節約とは、収入をすべて使い切らないということであり、人生全体にお金を配分するために必要なことであり、自分の人生を自分で設計し、お金をコントロールすることに他ならないのです。
同氏の計算は明確です。平均年収が500万円だったら、大学を卒業する22歳から定年退職の60歳まで働いたとすると、生涯年収は、
500万円 × (60歳 - 22歳) = 1億9,000万円
となります。仮に退職金が2,000万円もらえたとしたら、生涯年収は2億1,000万円になります。
問題は人生は60歳で終わりではなく80歳まで続くことです。つまり毎年使えるお金は、
2億1,000万円 ÷ (80歳 - 22歳) = 362万円
となります。つまり年金などを無視すれば、手取り年収500万円の人は362万円で生活する必要があります。
節約とは人生全体にお金を分配するために、お金をコントロールすること
目的もなく将来の漠然とした不安から節約する若者が周りに増えていることを感じますが、ぜひこの節約の方程式で自分の人生を設計してみてください。
手持ちのお金を使い切ってしまう生活というのは、自分の生活が「稼いだ額」に振り回されていることだからです。それは、自分がどう生活したいのか、どう生きていたら幸せなのかを考えていない、お金に振り回された生活に他なりません。
たしかに、自分の生活スタイルや価値観ができあがっていれば収入に関わらず、支出は一定になるはずです。稼いだ額をすべて使ってしまうのは、自分ができておらず、お金に振り回されているというのは納得です。
投資はリスク回避
なぜ投資をするのか、同氏は以下のように答えています。
「自分の時間」という商品には限界があります。24時間という絶対的な限界です。
仕事から収入があっても、身体が動かなくなったら収入がなくなってしまう。そのリスクを回避するために投資をします。投資もリスクはありますが、そのリスクを回避するためにお金持ちは勉強します。
時間や体力の限界こそリスクだから、そのリスクを回避しようとして投資します。投資にもリスクがあるから、そのリスクを回避しようとして勉強します。そうやって本気でリスクを回避してきたから、お金持ちにもなっていくのです。
節約はお金の人生設計だとすると、投資はお金のリスク回避といえます。
まとめ
お金持ちと貧乏な人は、もしかしたら考え方だけなのかもしれません。本書は根本的な「違い」が紹介されており、すべての人におススメな一冊です。