知的障害の方に対してぼくたちが感じること
知的障害者を見かけて
その日はたまたま1日に2回、知的障害の方を見かけた。
1人はプールでばちゃばちゃと周りの人に水がかかっているのにまったく気がつかず遊んでいるいたので、ぱっと見たところ知的障害だと分かった。もう1人はコンビニで(おそらく)両親と一緒にきていて、「ダメ」といわれても棚からジュースを取り出して、購入前にそのまま飲み始めた。
知的障害の方を見たとき、ぼくがいつも思い出すのは「アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)」という小説です。
ストーリーを簡単に説明すると、アルジャーノンというねずみに天才になる手術をしたところうまくいき、ある知的障害者が同じ手術を受けて天才になるという話です。でも知的障害者だったころのやさしさが失われ、人を見下すようになり最後にはかなしい結末が待っています。この物語の中で、
「手や足に障害を持つ人に対して人は同情するけど、脳に障害を持つ人に対して人はバカにする」
という主人公の言葉が出てきます。この言葉はとても重い言葉だと思います。
ぼくたちは無意識に知的障害者を同情ではなく、かかわりを避けて距離を置こうとしてしまいます。
20歳近い子どもが、置いた両親が制止するのをふりきってコンビニで購入前のジューズを飲んでしまうシーンを見て、あらためてこの小説を思い出し、自分の自然にこみ上げる「避けようと思う心」を戒めた、そんな1日でした。
参考書籍
文庫本はハードカバーより安く持ち運びが楽なので文庫本がおすすめです。
アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)
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私は洋書の方を読みました。とっても読みやす英語でした。
Flowers for Algernon
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Daniel Keyes
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