禁煙、禁酒は意志の力に頼るな

人間の意志は考えるほど強くない

飲酒や喫煙、そしてダイエットなど、やめたい習慣や続けたい習慣があってもなかなか続けることができません。それは意志の力で行動を改めようとしているからです。

いろいろな本を読んで分かったのですが、人間の意志はボクたちが考えているほど強くないようです。

意志に頼らず何に頼る?

じゃあ意志に頼らずに悪い習慣を断ち切るにはどうしたらよいのでしょうか?それは、


行動のハードルをあげる工夫をすることです。


夢をかなえるゾウの本で紹介されているように、テレビを見ないようにすると心に決めても、決めたときはいいけどすぐに元に戻ってしまいます。この本では『テレビのコンセントを抜く』ことを紹介しています。

つまりテレビを見るという動作に対して、


【改善前】手元のリモコンの電源ボタンを押す

【改善後】テレビ台の裏に手を回してコンセントをさす


に変更することでハードルをあげたのです。

禁酒はどうするか?

じゃあ禁酒はどうするか。たとえば、冷蔵庫にビールが冷えていたとします。

これを例えば、冷蔵庫ではなく倉庫にビールを保管しておけば、


【ハードル】倉庫からビールを運び、冷蔵庫に入れて1時間冷やす。


というハードルを設定することができます。さらにビールの買い置きをやめれば、


【ハードル】近所のコンビに行ってビールを購入する


とさらにハードルを上げることができます。雨なんかが降っていればもっとハードルが上がります。

でも仕事帰りにビールをついコンビニで買ってしまうという人もいるでしょう。それは私です(笑)そんな人には、


【ハードル】コンビニの前を通らない道を使って駅から帰る。


がいいかもしれません。なぜこれがいいかというと『ビールをやめる』より「通勤の道を変える」ほうがハードルが低いから、習慣が作りやすいのです。一度、習慣ができれば人間は慣性の生き物なので、わざわざ通勤経路を変えてコンビニに寄るというのはハードルを上げることになります。

人間はしょせん怠け者?

勤勉な人はもしかしたら強い意志で自分をコントロールできるのかもしれませんが、私はまったく意志が強くありません。また私はむしろ勤勉というより怠け者です。

でも実は怠け者はすばらしい特性なのです。なぜなら少しハードルを設定するだけで悪い習慣を断ち切ることができるからです。


『ビール買いにいくのめんどくさいな〜』で禁酒できるなんて勤勉ではできませんよね。


夏の暑い日に目の前に冷えたビールを我慢するのは無理です。炎天下で往復20分歩かないとビールが手に入らない方が、ぜったいに我慢できると思いませんか?